つい最近ホームページのTOPに日赤通りの銀杏並木が心を癒すと書いたんですが、その二日後この銀杏並木が取り壊されていた!誰かが故意に壊したのかと思っていたが、交番の近くでもあり何気に不審に思いながらもその事を忘れていた!その次の日のテレビニュースで真相が分かり愕然とした!何と人の命を預かる病院が、古くなった病棟の建て替えのため、そしてお金を得るため、マンションを建てるというのだ。おいおい、この土地は国から人の命を守るために借りているのじゃないのか?
病院を建て替えるのはいいと思う。老朽化で十分な医療義務が果たせないしさ、当然だと思う。しかし、お金を算出するため、形振り構わず明治22年からの歴史の赤レンガを壊そうという短絡的な考え方が今の日本を象徴していると思う。
壊すのは一瞬だよね。100年200年の歴史もあっという間。しかしさ、もう二度と返ってこないんだよ!そんなに便利さと自分達の都合で明治の人の思いと歴史を簡単に壊していいの?赤レンガを残しながら新しいものを構築していく、これがデザインだし、人の想いじゃないのか!?
何か寂しい思いがした。そして、今の人の心の中には熱い血が流れていないのかとも思った。しかし、その対極にそれを守ろうとする人達がいた!誰から頼まれた訳でもない。誰にお金を貰った訳でもない!なのに深夜、壁が壊されないように寝ずの番をしている!次の日は仕事や用事があるかもしれない。家族の団欒を犠牲に、守る人達がいた。仕事の帰り道車を止め、「頑張って下さい。応援してます!」と声を掛けた。ちょっと不審な表情をしたが皆さんニコッと笑い「ありがとう」と答えてくれた。その帰り、あっ、もっと何か出来ることもあるよなと思い、声を掛けるだけじゃなくもっと…。合理的に都合だけでものを考える人の対極にものの大切さをわかる心優しい人達がいることに、この寒い深夜に暖かくなるものを感じ、ほっとした。この人達がいる限りまだまだ日本も捨てたものじゃ?
忘れかけているものを自分もまた思い出した。皆さんありがとう。
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