ある番組の中で、
演出家『宮本亜門』の人生観やスタイルを観させてもらいました。
オレはどちらかと言うと蜷川幸雄さんの方が好きな演出家だし、あまり興味はなかったんだけど、たまたまTV特集で観る機会がありました。
彼の演出って独断と偏見で言えば、なんか甘いって言うか柔い気がして多分本人もそういう人なんだろうと思っていました!
しかし、この番組を観て見方が変わった。自分に厳しく人に優しい何か当たり前の事だけど、あの柔い笑顔の奥に厳しさを見ました。
お袋さんの突然の死。
世界で一番嫌いだった親父さんとの新たな付き合い!
「人生は短い、悩んでばかりいてはそれだけで終わってしまうぞ」と、父の言葉。「でもそれでも悩んで辛かったらどうするんですか?」の質問に一言。「簡単だよ、悩まない事だよ!!悩むともっと悩むだろ。悩む事を忘れたら楽しくなるよ。」
いやー、一番シンプルな事を一番素直に答える亜門の父がいました。彼のお袋さんが亡くなって一番毛嫌いしていた父と子が、この世界で一番辛いのは自分達二人だし、一番寂しいのも自分達二人だし、一番分かり合えるのも助け合えるのも自分達だって。そう感じたんだよな。その瞬間、父と子の世界観が変わったんだよ!男にとって母がいなくなるって事は人生で最大のショックを感じるし、頭が空っぽになり無気力になりただオロオロするものなんだよ。そういう辛い時に、一番最初にこの世界からいなくなって欲しいと思っていた父と不思議な絆で結ばれる。人とは、親子とは不思議だなと思ったし、またそういう時だったからこそいい関係になれたんだよな。お母さんの死でもって。
人とは不思議だよな…。
そういう話を聞きながら亜門の考え方や優しさ、厳しさをあの笑いの奥に感じて思わず拍手をしていた。TVや本などで判ったつもりでいた俺が恥ずかしかった。まだまだオレもダメだよな!いつか機会があったら話してみたい、酒を飲んでみたい人でした!今度お芝居を観に行きます。反省となんか温かい気持ちになったG.Father
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